夫婦ですが何か?Ⅱ



こっちとしては4年近くもつきあっていて一度も!?と軽く驚愕する感じもあるのに、それが特別な事でもないと口にしている拓篤さんには突っ込みにくい。


それに思い返せば俺もそんな女子を奥さんにしているわけで。


俺が今までそういう子とつきあっていなかっただけという事で結論を打ちだし、止めていた歩みを再開。


エレベーターホールからさして遠くもない部屋なのに何を往生しているのかと自分たちに軽く呆れながら、それでも興味尽きない話題の継続。



「その彼女ってどんな子だったの?」


「食いつくねぇ。・・・どんな子・・って・・・・、

あっ、でもでも、すっごく美人だったよ!!それは自慢!!」


「おお、可愛いでなく美人」


「あっ、でも、内面も含めると可愛い・・って言う・・か」


「うんうん、そんな未だに照れながら『可愛い』とか言う拓篤さんのがなんか可愛いよ」



彼女を回想しながら賞賛した拓篤さんの顔は柔和だ。


思い返すだけでその対象への好意を思いだして紅潮する姿に好感。


ああ、本当にその彼女の事が好きだったんだろうなぁ。と感じると共に、何で別れたのかも疑問として浮上。


でもそれこそ深く切りこみすぎだろうと、和やかに微笑む姿を維持するためにも疑問は押しこんだ。



「内面って・・・ドライって言ってなかった?」


「うん、普段はドライなんだけどね。チョットした瞬間にそれが崩れるとこがあって、

えっと・・・あ、何かしてくれた時に褒め続けると真っ赤になったりさぁ。

知りあう前は俺の趣味に全くノータッチだった筈なのに、どんどん興味出して話に乗ってくれたのも嬉しかったなぁ。それも上辺だけじゃなくて本気で一緒にハマってくれるんだよ!?

料理も上手でさぁ・・・・頭も良くて気が利いて・・・」


「うんうん・・・拓篤さん、・・・彼女が大好きだった事は今の興奮による熱弁と恍惚さでよく分かった」



正直、その勢いに押されて部屋の前に着いたというのに部屋のカギをポケットから出す動きすら出来なかったほど。


好きなものには熱くなるタイプらしい拓篤さんが全力で発揮されてしまったらしい姿に苦笑いを浮かべ。


やはり気になるのはそこまで今も熱くなる彼女と何故別れたのかという事。

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