夫婦ですが何か?Ⅱ
「もう、根本的に間違ってるだろ」
「えっ?」
「・・・・それとも過去の二の舞?」
「・・・・」
「相手の男は知らないけどさ・・・・、千麻ちゃんを信じ切らなきゃお前も信じてもらえないって話」
「っ・・・」
「【俺から見たら】茜ちゃんにぞっこんな千麻ちゃんが、ぞっこん故に悩んで迷走している千麻ちゃんが・・・そう簡単に浮気なんて真似事はしないと・・・・・【俺は】思うけどね」
「・・・・・・・もっともです」
少しばかりの不機嫌は、千麻ちゃんの事をこいつも大好きだから。
言いたいことは突き刺さって痛いくらいに伝わって、不甲斐ない自分の内心に自分でも溜め息をつきたいくらい。
本当、
俺も少し疲れてるのかな?
疲れて、投げやりに疑って、またあの時間を自分で招き寄せていた気がする。
彼女を信じ切れずに傷つけたあの絶望的な・・・。
「・・・・・俺はもうごめんだよ。千麻ちゃんが泣いて壊れるの見るのも、・・・お前が本気で死に急いでるの見るのも、」
「・・・・・・うん、ごめん、」
「・・・・不適切、」
「・・・・・・ありが・・とう?」
「今更迷走すんなっての・・・、根本は鉄の鎖で繋がってるバカップル夫婦なんだから」
「いや、ひーたんと芹ちゃんには負ける気が、」
「はっ?ふざけんな。俺と芹は鉄なんて脆い物じゃなくダイヤモンドの鎖で繋がってるんだよ」
「・・・・売ったら高そうだね」
「強固で貴重で高価で価値がある。・・・その位自分と彼女の関係に今は自信を持ってるからね」
「おっとな~・・・、何?その自信は子供2人目妊娠させたから来る物?」
「・・・・・そろそろウザいんだけど、茜」
後半、『あの雛華が大人になって』的に茶化して言葉を紡いだのがよろしくなかったらしく。
すぐに眉を顰めた雛華の不愉快の表示。
そんな視線に軽く『ごめん』と返して手を振って、そのまま身を返すと自室に戻るべく歩みを進めた。
確かに、
あり得ない。
ある筈がない。
今度は間違えない。
間違いたくない。
でも・・・、どうやったらまた千麻ちゃんが笑ってくれるかな?
それだけが・・・、
その問題だけが難しすぎて、
応用問題が難しくて、
答えが分からないまま時間が過ぎてくよ。