夫婦ですが何か?Ⅱ
「・・・何でしょうか?」
「いや・・・、」
「何かあるからのその含み笑いでしょう?何ですか?何なんですか?」
「いや、ちょっと・・・その、」
「・・・・」
「エロイなぁ・と」
「・・・・・・・食べる気失せました」
「そう言うと思って言わないでおいたのにぃ、」
何ですか?
その『あーあ、』みたいな私に非があるような言い方は。
当然、彼の発言に気分を害したと、しかめっ面で持っていた物を突っ返すように彼に差し出して。
それを溜め息交じりに呆れた笑みで受け取り、躊躇う事なく口に運んでその反応。
つまりは買った瞬間は別にこの含み意図としてではなかったのだと理解。
でも、言われたらなんかやっぱりそう感じちゃうじゃない。
「甘くて美味しいのに」
「いや、あなたが馬鹿な発言するまでは、素直にその感覚で食してたんですが、」
「ごめんね、」
「いえ、素直に謝られーー」
「どうしても浴衣千麻ちゃんにムラッとして、発言もそれを反映しちゃって」
「・・・・・・・今すぐ脱いで切り刻んできます」
「うっそ、待って!絶対ダメ!!」
本気でするぞ。とばかりにその身をリビングに向けて動かし、本気で焦った彼が背後から抑え込んでそれを阻止する。
いや、本気でしませんよ。
勿体ないですから。
それでも私の行動に冗談を感じ取れなかったのか、苦笑いの彼が宥めるようにこめかみに口づけて。
「違うの」
「何がですか?」
「違う・・・、似合ってるっていいたいの。
すっごく綺麗で、色っぽくて、
・・・・俺の為に内緒で準備してくれてたのかなぁ?って己惚れて、」
「・・・・・・・自分の為です」
「それでも・・・いいや。・・・・・・・・っ・・可愛い」
熱い。
首筋に落とされた彼の唇が熱くて、堪えるほどでもないのにその熱に目を細めて。
微々たる場所の変化をつけながら落とされるそれを静かに受け流す。
その間も華やかな彩り広がる空を時々確認して。
背中全体に程よく彼の熱が広がった頃合いに、スッと調子に乗って胸に伸びた手によって一瞬の扇情さの解消。