夫婦ですが何か?Ⅱ





「と、言う事です。

・・・・・どうです?愛妻の遊び心ある報告は?」


「・・っ・・・正直、」


「はい、」


「サプライズ過ぎて頭真っ白、」


「それは・・・賞賛でしょうか?それとも叱責でしょうか?」



答えは知っていますけどね。


あえて、作ったように眉尻下げて疑問にし、それでも口の端は軽く上がる。


そんな私を困ったように笑って『あー、』と言葉にならない声を上げた彼。


きっと、


今色々と頭を巡っている。


何を用意しようか?とか、名前の事とか。


色々巡りすぎて、重点が定まらなくて。


でもそれは・・・歓喜に満ちた迷いですよね。



「駄目・・・」


「何がでしょう?私の至らなさにでしょうか?はしたなくも旦那様を押し倒した現状にでしょうか?」


「フハッ・・・もう、全部・・・」


「全部?」


「・・・・・・賞賛したくても言葉にしきれなくて困る。千麻ちゃんが・・・俺にとっては最高の奥さんすぎて困る・・よ」



馬鹿ねダーリン。


私にとってはいつだって・・・、


あなたにとって最高である事が最大の賞賛なのよ?


何度言ったら分かってくれるのかしら。


見下ろすのは歓喜に満ちて、僅かに紅潮した笑みを浮かべる彼の姿。



「当たり前もいいですが、

時々はサプライズもいいものでしょう?」


「フッ・・・うん。

・・・さすがだね、千麻ちゃん」



次の花火がパッと夜空に広がって、それを意図的でなく映したグリーンアイが独特に光を反射して色を変えて。


うっかりその緑に魅了され不動に見下ろしていたけれど、そっと唇に触れてきた彼の指先で意識の浮上。


でも、他の物も、



「って、・・・事ですから」


「・・・えっ?」


「サプライズな発表も成し遂げましたし、【出直し】解禁のお時間ですよ?」


「ちょっ・・えっ?っ・・・千麻ちゃん脇腹まさぐらないで!!くすぐったい!!」



ニッと口の端をあげ、獲物を見下ろすように微笑んで舌舐めずり。


そっとシャツの下に忍ばせた指先で肌をくすぐれば面白いくらい動揺に満ちる彼の反応。


相変わらず・・・押しには弱いのよね。


そんな彼に黙れと言わんばかりに口づけて、更に床に縫い付けるように濃密なキスを重ねて。


そっと指先を彼のスウェットのズボンに引っ掻けて、余韻たっぷりに唇を離して口の端をあげた。


僅かに呼吸の乱れた唇が、名残惜しむように透明な糸を引いて同様の彼の唇と繋がって。


それを立ち切るように指先で唇を拭って彼を見下ろす。




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