勝手に古今和歌集
俺は夢中になってミケランジェロを追いかけた。




ミケランジェロは小さく身軽な身体を最大限に活かして、ものすごい勢いで狭い路地を駆け抜けていく。



俺は道ばたの自転車や、家々の植木鉢や、店先の看板などを避けつつ、必死でミケランジェロの背中を追う。




街中をミケランジェロと共にぐるぐる駆けまわって。






「……あれ?」






ふと気がつくと、いつの間にかずいぶん日が高くなっていた。




そして、俺はいつの間にか学校のすぐ近くに来ていた。






「わぁ、こんな時間!


無断遅刻だ、しまったぁ」






がばっと頭を抱えた俺を、十歩ほど先のところにいるミケランジェロが、怪訝そうな顔で見上げていた。




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