喫茶の謎解き意地悪紳士


アトリエに着くと、友美が画材が並んでる棚から1枚のスケッチブックを取り出した。



「これ。覚えてる?」


友美が見せたのは、幼い頃の詩音と友美、そして大司の3人が笑いあっている絵。


「懐かしい……。こんな時もあったんだ」

父の嫌な思い出しか記憶に残ってなかった。

なんだか、胸が温かくなる。


「そして……これ、昨日描いたのよ」

昨日……。そういえば、深夜に友美がアトリエで何かを描いていたのをみた。


友美からその絵を見せてもらった瞬間、詩音の瞳から涙が溢れた。



< 235 / 255 >

この作品をシェア

pagetop