secretkey~内緒のドアを開ける君~
笑いだした
はめられた生きてるのだ桜さんは
水瀬のいつもの最悪に笑えない冗談
「やっぱり」
「ったく当たり前だろ桜が死ぬわけない」
「そういうのよくないと思う」
俺がそういうと水瀬の携帯が鳴った
「海」
カイと呼ぶのは桜さんだ噂をすればだ
「なにやってんのよまたサボって」
「悪いうちの看板犬起こしに来てた」
「また日向くんといるの?」
「あぁまあな」
でもそのあと事件は起きた
電話越しに渇いた音がして電話が切れてしまった
俺は慌てて水瀬の後を追う
上着を適当にひっかけて玄関に放置しっぱなしの鍵を掴んでとりあえず走る
エレベーター前で水瀬の腕を引っ張る
「水瀬、鍵」
「ワンコ急ぐぞ」
俺と水瀬は警察と警察犬
桜さんは水瀬の同僚で恋人
地下の駐車場から水瀬が車を急発進させる
場所は桜さんの携帯のGPSを辿る予定だが横をバイクで併走してる俺の方が鼻が利くだからワンコなのだ
水瀬の車の前を先行しながら進路を警察署の方に向ける
現場は警察署からさほど離れていない場所
でもそこには桜さんの遺体はなく他の警察もいない
血だけが克明に残されていた
「なんだよこれ」
「日向直人」
振り返るまもなく銃がポイントされた
俺は手を挙げ振り返った
「越阪部さん」
「このことは他言無用なにもなかった
わかったかね?」
「わかんねぇよ桜さんは?」
ごりっと冷たい感触が頭に響く
訊いちゃいけないでも水瀬のためなら恐くない
「ワンコ」
水瀬?見えないけど水瀬撃てない銃かまえてる
「水瀬ダメ」
ダメだダメ引き金ひいたら後にはひけない
「水瀬くんか待ってたよ」
「水瀬、逃げて」
「はっ?」
越阪部さんの銃なのか水瀬が引き金ひいた銃なのかわからないまま俺はぽかんとしていた
俺の横をすり抜けて水瀬は越阪部さんを揺する
「水瀬」
パンと確かに渇いた音がして水瀬がその場にうずくまる
「っ···ワンコ捕まえやがれバカ犬」
逃げる越阪部さんに震えながら水瀬が銃を足に撃った
俺はすかさず走り寄ったがその横を黒いバンがすり抜け越阪部さんが消えた
水瀬に走り寄った俺は殴られた
「ごめん水瀬」
「バカ犬」
「水瀬」
俺に抱きついてきた水瀬は血まみれでゆっくりと瞼を閉じた
「あと頼むぞワンコ」
水瀬の左手から拳銃が滑り落ちた
俺は慌てて救急車を呼んで何故か水瀬の銃を拾いあげていた
「水瀬、行ってくるから」
独り言のつもりが水瀬が軽く笑って言う
「ワンコ死ぬなよ」
はめられた生きてるのだ桜さんは
水瀬のいつもの最悪に笑えない冗談
「やっぱり」
「ったく当たり前だろ桜が死ぬわけない」
「そういうのよくないと思う」
俺がそういうと水瀬の携帯が鳴った
「海」
カイと呼ぶのは桜さんだ噂をすればだ
「なにやってんのよまたサボって」
「悪いうちの看板犬起こしに来てた」
「また日向くんといるの?」
「あぁまあな」
でもそのあと事件は起きた
電話越しに渇いた音がして電話が切れてしまった
俺は慌てて水瀬の後を追う
上着を適当にひっかけて玄関に放置しっぱなしの鍵を掴んでとりあえず走る
エレベーター前で水瀬の腕を引っ張る
「水瀬、鍵」
「ワンコ急ぐぞ」
俺と水瀬は警察と警察犬
桜さんは水瀬の同僚で恋人
地下の駐車場から水瀬が車を急発進させる
場所は桜さんの携帯のGPSを辿る予定だが横をバイクで併走してる俺の方が鼻が利くだからワンコなのだ
水瀬の車の前を先行しながら進路を警察署の方に向ける
現場は警察署からさほど離れていない場所
でもそこには桜さんの遺体はなく他の警察もいない
血だけが克明に残されていた
「なんだよこれ」
「日向直人」
振り返るまもなく銃がポイントされた
俺は手を挙げ振り返った
「越阪部さん」
「このことは他言無用なにもなかった
わかったかね?」
「わかんねぇよ桜さんは?」
ごりっと冷たい感触が頭に響く
訊いちゃいけないでも水瀬のためなら恐くない
「ワンコ」
水瀬?見えないけど水瀬撃てない銃かまえてる
「水瀬ダメ」
ダメだダメ引き金ひいたら後にはひけない
「水瀬くんか待ってたよ」
「水瀬、逃げて」
「はっ?」
越阪部さんの銃なのか水瀬が引き金ひいた銃なのかわからないまま俺はぽかんとしていた
俺の横をすり抜けて水瀬は越阪部さんを揺する
「水瀬」
パンと確かに渇いた音がして水瀬がその場にうずくまる
「っ···ワンコ捕まえやがれバカ犬」
逃げる越阪部さんに震えながら水瀬が銃を足に撃った
俺はすかさず走り寄ったがその横を黒いバンがすり抜け越阪部さんが消えた
水瀬に走り寄った俺は殴られた
「ごめん水瀬」
「バカ犬」
「水瀬」
俺に抱きついてきた水瀬は血まみれでゆっくりと瞼を閉じた
「あと頼むぞワンコ」
水瀬の左手から拳銃が滑り落ちた
俺は慌てて救急車を呼んで何故か水瀬の銃を拾いあげていた
「水瀬、行ってくるから」
独り言のつもりが水瀬が軽く笑って言う
「ワンコ死ぬなよ」