恋の禁断症状
玄関を掃除していたかずゆきの母はすぐに取り次いだ
「あら、えーとあなたは…」
「吉永雅文です」
「…と、マナカちゃん?」
箒(ほうき)ではき掃除していた手を休めてふたりの姿をまじまじと見ていた
「これ、ゴールデンウィークの課題です。かずゆきくんにはお大事にと伝えて下さい」
「まぁ、わざわざありがとう。今、かずゆき呼ぶわね。遠慮しないで上がってって」
「いいえ、結構です。僕達急いでるんで」
「あら、そう?せっかく来てくれたのに悪いわねぇ…」
わたしたちはプリントを渡すと強引に立ち去った