恋の禁断症状



マナside
***

吉永もも子がひとり逃げ出して行くと、わたしは三人の前に取り残されてしまった

煙草を吸っていたのだろうか

フェイバーの匂いが感じるまで接近すると

わたしはある名案が閃いた

「あの、…先輩たちはタバコを吸ってるんですか」

「もちろん、吸ってるけど。それが何か?」

カワバタ先輩という名前だっただろうか

サングラスを顎にかけた鼻にピアスした男が答えた

「わたしもちょっと吸ってみたいなぁ…なんて。ダメですか?」

「んあ?別にかまわんけど」

カワバタ先輩はズボンのポケットを探っている

タバコでも取り出すつもりなんだろう

チッ…

「今、切らしてらぁ。おい、お前ら買って来い」

舌打ちをするとふたりの男たちに命じた

「あの!喉が渇いたんで何か飲み物も…」

「…だとよ、至急頼むわ」

「まぢか!?」


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