睡恋─彩國演武─
見上げると、彼は「危ないから」と一言だけ告げた。
蓮華が開ききると、風に乗って炎の花弁が舞い始め、異形達を包み込んでいく。
「あぁ……」
頭に響く異形の聲が一層騒がしくなり、しだいに意識が重なっていく。
《モウ少シダッタ……ノニ……》
《光泉ヲ得レバ……主二……》
《……龍ヲ道連レニ……》
途切れ途切れに、異形の聲がする。
そのたび、心が呑まれてしまいそうになる。
「また……主……?」
「千霧、大丈夫?顔が真っ青だけど……」
「……藍、もうじきあの炎は燃え尽きるね」
「うん。そうだね。それがどうかしたの?」
「異形は、まだ生きている。声が……するんだ……」
千霧の瞳が揺れた。
異変を感じた藍は、視線を異形へ移す。
「今……なんて……」