俺様上司は、極上の男!?
裕太は大手ディベロッパー勤務で、最初は取引先の担当者だった。

川崎に大きなショッピングモールを作る際、ヘルス&フィットネスセクションを担当したのが裕太で、その頃はよくオフィスにやってきていた。

最初に声をかけたのは私。
仕事も詰めといった頃合いで、「この件片付いたら、飲み会でもしましょうよ!」なんて切り出したっけ。
軽いノリに、裕太も乗ってくれて、すぐに5対5の合コン形式の飲み会が開催された。
私は同期や後輩のフリーの女子を集め、その中には朋子もいた。

もともと、仕事で裕太と関わっていた朋子。
彼女が裕太にほのかな好意を持っていることに気付いたのは合コンの後だ。

でも、私も引けなかった。

私が合コンをセッティングした理由は裕太と距離を縮めたかったからだもん。
あるいは、朋子も私の恋に気づいていたのかもしれない。気づいて、心に枷をつけたのかもしれない。
私は彼女が気持ちを口にしないのをチャンスととり、裕太に告白した。

それから2年半。
とんだ罠だわ。

朋子、2年以上も裕太を想ってたんだ。そして、機会を伺ってたんだ。

私から奪う機会を。
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