俺様上司は、極上の男!?
「櫟課長の部下の太刀川と申します。偶然、お話が耳に入りまして。急に割り込んでしまい失礼しました。でも、櫟課長は第2グループになくてはならない方です」


私はペラペラと矢継ぎ早に言う。


「急に引き抜きの話なんか持ってこられても困ります。今、課長に抜けられたらうちの課は大混乱です。誰も仕事になりません。課長自ら手がける大きなイベントもありますし。私も、課長から渡された企画をやり遂げるまでは、いなくなられては困ります!」


私が真剣に言葉を重ねるほど、場のポカーンムードは高まっていく。

そりゃそうだ。
そりゃそうだよ!

私だって空回っているのはわかる。
でも、飛び出してしまって以上、このテンションを維持しなければ……。


「太刀川、もういい」


遮ったのは櫟課長だ。

この雰囲気、怒って……ますよね。

いきなり乱入してきたのが、距離を置いていた部下って。
しかも言いたい放題言いまくって、全然空気読めてなくて……。

櫟課長が、その場にいたメンバーに向き直った。
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