俺様上司は、極上の男!?
正解は朋子だ。

想い続けて、カッコ悪くても素直に気持ちを伝えて、そして裕太の心をゲットした。

一途で愛情深い朋子は、裏切った私に対してだって、愛があるのだ。
あの子の涙に嘘がないことくらい、わかるよ。
そういう優しい子だって知ってたから、友達だったんだもん。

バカなのは、私。

朋子の気持ちを知りながら、油断していた。
裕太の心が離れていってるのに、気づかなかった。

フラれても泣くことすらできない私。


もう、やだ。
実家に帰りたい。

いや、帰っても居場所ないや。
お姉ちゃんと婿入りした旦那さんが母と住んでるんだもん。
小姑の居場所はない。


あー、やっぱ孤独かも。
太刀川つぐみ26歳11ヶ月。


「大将、もう一本」


私は空になった焼酎のボトルを持ち上げて、カウンターの向こうの大将に見せた。


「太刀川さん、速いねぇ。ほら、これ食べな」
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