俺様上司は、極上の男!?
小花が両手をほっぺたにつけて、小さく叫ぶ。


「課長がセンパイを名前で呼んでる!」


「当たり前でしょ。付き合ってるんだから」


「なんか、新鮮で!!」


「社内で公表するのは、心情的にはやぶさかではないんだが、みんなに気を使わせたくもない。河野、鮫島、すまないが積極的に周知するのは控えてくれると助かる」


櫟課長の口調はあくまで仕事時と変わらない。
格別にサービス精神を発揮して笑顔……なんてこともない。

しかし、メグ子さんと小花の視線が少し変わった。

課長は遠視用メガネをつけていない状態で、メグ子さんと小花をテーブルひとつ分の近い距離で見つめている。

もしかすると二人も、櫟課長の瞳がキレーな薄茶であることや、目鼻立ちが整っていることや、薄い唇が引き締まっていて男らしいなんてことに気付いたのかな。
気付いちゃったりしたかな。

……うん、やっぱりそうみたい。

二人とも『この人こんな顔してたんだ!』とでもいうように、まじまじ課長の顔を見つめて頷いてるもん。
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