俺様上司は、極上の男!?
私は仏頂面ながら、心中かすかに驚いていた。
浮気がバレたからというスタンスで、しかも電話越しに別れを告げた裕太。
そんな最低男から謝罪が聞けるとは。


「つぐみのこと嫌いで別れたわけじゃない。ただ、朋子とのことは……その」


前言撤回。
この男は自分の心象を悪くしたくないから謝ってるんだ。別れた相手にも悪く思われたくないなんて、小さいな。


「朋子は、ほら思い詰めるタチだろ?だから告白された時、むげに断れなかったんだ。そのうち、ズルズルとこんなことになっちゃって……」


「言い訳はいい」


私はバッサリ切って捨てた。


「今は、朋子のことが好きなんでしょ?それなら、私に言い訳しにこないで」


言いながら苛立ちと悲しみが湧いてくる。この男は私への思いやりではなく、保身のため言い訳している。
そのことが余計、私の傷をえぐるのに。
< 73 / 284 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop