腹黒王子の取扱説明書
今の時代、気管支を拡げるテープとかあるのに?

何でわざわざネギ?

「眉間にシワ寄ってますよ。信じてないですね。効くんですよ」

麗奈が俺の眉間に指を当てる。

「…ネギ臭くなると思うけど」

俺は顔をしかめて見せると、麗奈はクスッと笑った。

「冗談ですよ。お粥に入れるのに買ってきたんです。でも、私が小さい頃は本当に首に巻いたんですよ」

「……麗奈って……いつの時代の人?」

「平成生まれです」

麗奈が真顔で答える。

「昭和の匂いを感じるよ。年齢詐称してない?」

俺が悪戯っぽく疑いの眼差しを向けると、麗奈はプウッとふくれた。

「してません!いいから早く食べて下さい」

麗奈の怒った顔が可愛くて俺はクスクス笑うが、突然ゲホッゲホッっと咳き込んだ。
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