腹黒王子の取扱説明書
「だ、駄目……」

私の制止を無視し、俊の唇が微かに私のに触れる。

このまま奪われる!

私はぎゅっと目を閉じる。

その時、急にドアが開いて須崎さんがずかずかと入ってきた。

「おい長谷部、ジュピターの社長が来たみたいだぞ。あっ、邪魔したか?悪いな」

悪いと謝りながらも、須崎さんは私達を見てニヤリとする。

「須崎、タイミング悪すぎ」

俊が須崎さんをギロッと睨み付ける。

でも、私にとってはいいとこで来てくれた。

須崎さんに感謝だ。

「そんな事より、この資料確認頼むわ。これが最終版」

須崎さんは持っていた書類を俊に手渡す。

俊はその書類を受け取ると、急に真顔に戻り書類に目を通した。

「お前にしては良く出来てる。この資料、六部コピーして応接室に持ってきて」
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