腹黒王子の取扱説明書
『……怖い。……今日離れ……たばかりなのに……俊に会い…たい』

麗奈がすすり泣きながら、本音を口にする。

俺はスマホを握り締め頷いた。

「うん」

『……側にいて欲しい』

「うん」

『……今、俊はニューヨークなのに私って我が儘ですよね』

麗奈が自嘲気味に呟く。

「我が儘じゃないよ。亮に事情を説明しておくし、俺も一刻も早く帰れるようにするから」

『……無理はしないで下さい』

「それは麗奈でしょ。今日はちょっとブランデーでも飲んでゆっくり寝る事。お酒の場所はわかるよね?もし不安だったら俺は出張で不在だし、有給を取って休んでもいいよ」

『甘々上司ですね』

麗奈の声が少し元気になる。

「婚約者だからね」

俺は明るく言いながら、彼女の気を他にそらす。
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