腹黒王子の取扱説明書
この……衝動。

どうしよう……彼に愛されたい。彼に満たされたい。

ああ……もう私の負けだ。

「俊……ならいいよ」

覚悟を決め、俊の目を見て小さく呟く。

すると、彼はフッと笑った。

「他の誰にもやらないけどね」

そう言って私に優しく口付ける。

それが合図だった。

優しいキスはすぐに深く激しくなり、私達はその夜、初めて身体を重ねた。

「愛してる」

疲れ果てて意識が遠のく前、俊は確かにそう私の耳元で囁いた。

朝目覚めると、俊が蕩けるような笑顔で私にチュッと軽く口付ける。

「おはよ」

嬉し、恥ずかし、恋人の時間。

彼の素の笑顔を独占出来るのは私だけの特権だ。




< 288 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop