腹黒王子の取扱説明書
「あの夜、避妊しなかったんだよね」

茶目っ気たっぷりの表情で、俊がとんでもないことを口にする。

「嘘……」

私は口を大きく開けたまま絶句した。

避妊しなかったって事は……つまり……妊娠の可能性もあるわけで……。

赤ちゃんが出来るかもしれない‼

顔からサーっと血の気が引いていく。

安全日っていつだっけ?

そもそも私の排卵日っていつ?

考えても答えは出てこない。

……だって、今まで知る必要もなかったから。

それに……避妊なんて私の頭には全然浮かばなかったよ。

「緊張してたし、余裕なかったんだよね。麗奈はピルなんて飲んでないでしょ?」

全く悪びれずに告白する俊に、私は疑いの眼差しを向けた。

絶対企んでたでしょう?わざとだよね?
< 291 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop