腹黒王子の取扱説明書
それにしても、沖縄……宮古島。遠い。

仕事の合間にネットで宮古島を検索し、観光のサイトをボーッと眺める。

珊瑚で覆われた島で、エメラルドグリーンの海がすごくきれいだ。

世界有数のダイビングスポット。

沖縄の離島の中では割りと大きくて、ショッピングセンターも大きな病院もあるし、生活もあまり不便はなさそうだ。

「ちょっと行くには遠すぎるよね」

専務室に行っていた麗奈がいつの間にか戻ってきて、私のパソコンの画面を横目でチラリと見ると、意味ありげな視線を投げかけてくる。

麗奈には言ってないけど、彼女は私と先輩の関係に気づいているのだろう。

「どんなとこかなって見てただけよ」

私は笑ってごまかす。

そう、本当にそれだけだ。深い意味はない。

「そうかな?でも、杏子、心ここにあらずって感じだよ。先生行っちゃっうと寂しいでしょう?」

寂しい?私が?……まさか。
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