腹黒王子の取扱説明書
ああ……たまらなく彼が欲しい。もっと愛されたい。この腕を離したくない。

私はどんどん貪欲になる。こんな自分は初めてだ。

それから、寝室に運ばれて……。

「愛してる」

彼がベッドで初めてその言葉を口にした時、知らず涙が溢れた。

土曜日も、日曜日も、私は先輩とずっと一緒に過ごした。

先輩はベッドの中でも、それ以外でもずっと甘い言葉で私を口説き続けた。

さすがの私も彼の本気の前についに陥落した。

そして、月曜日の朝、先輩とマンションの前でキスをして別れる。

先輩は空港へ行き、私はいつものように会社に出勤。

いや……今日の私はいつもと違う。夢を抱いてワクワクしている。

私の左手の薬指の指輪がキラリと光った。



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