腹黒王子の取扱説明書
「待ってください!」
振り返ると、大学生くらいだろうか、背の高い青年が息急ききってこちらにやって来た。
「姉と同じ会社の方ですよね?」
姉…?
じゃあ、この青年は中山麗奈の弟?
そう言われると、目元とか似てるような気がする。
「僕は中山麗奈の弟で海里と言います。姉を送って頂いてありがとうございました。初対面の方にお願いするのもどうかと思うんですが、姉の具合が悪そうなので看ていてもらえないでしょうか?」
「君は看病出来ないの?」
「今、施設に父がいるんですが、肺炎で今日入院したらしくて、これから父の様子を見にいかなければならないんです。姉と連絡がつかなかったので寄ってみたんですが……」
父親が施設?
いろいろと複雑な事情がありそうだ。
振り返ると、大学生くらいだろうか、背の高い青年が息急ききってこちらにやって来た。
「姉と同じ会社の方ですよね?」
姉…?
じゃあ、この青年は中山麗奈の弟?
そう言われると、目元とか似てるような気がする。
「僕は中山麗奈の弟で海里と言います。姉を送って頂いてありがとうございました。初対面の方にお願いするのもどうかと思うんですが、姉の具合が悪そうなので看ていてもらえないでしょうか?」
「君は看病出来ないの?」
「今、施設に父がいるんですが、肺炎で今日入院したらしくて、これから父の様子を見にいかなければならないんです。姉と連絡がつかなかったので寄ってみたんですが……」
父親が施設?
いろいろと複雑な事情がありそうだ。