腹黒王子の取扱説明書
だが、それだけで身体がどっと疲れる。

「俊だよ。言ってごらん。俺も中山麗奈って毎回呼ぶのは面倒だから、麗奈って呼ぶね」

専務が私に顔を近づけ、悪魔のような笑みを浮かべる。

……逆らえない。

こう言う黒い笑顔の時はヤバそうな気がする。

「…し…俊」

「良くできました。お腹は?リンゴとかお粥とか食べられる?」

「キッチンを貸してもらえれば私が……」

「その身体じゃ無理だよ。病人は大人しく寝てて。で、何がいい?」

顔は笑ってるけど、口調がちょっとキツい気がする。

ひょっとしてちょっと苛立ってる?

「…リンゴなら食べられそうです」

素直に答えると、俊は柔らかな笑みを浮かべた。

「リンゴね。了解」

脱いだパジャマを持って専務…俊が部屋を出ていく。
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