腹黒王子の取扱説明書
「社食でやって見せてください。きっと、周りの女子社員が興味津々で見ると思います」

「俺は珍獣か」

俊が苦笑する。

「血統は良いですけどね。性格は……あっ‼」

「性格は悪い」とうっかり口を滑らせそうになって口をつぐんだ。

「性格は何?」

俊がまた顔を私に近づける。

「性格は何て言おうとしたのかな、この可愛いお口は?」

俊の目が妖しく光り、彼の指が私の唇に触れる。

「……複雑かなって」

私はおどおどしながら違う言葉を口にする。

「複雑って便利な言葉だね。本当は違う事言おうとしたよね、麗奈?」

私に囁くように言うが、彼の悪魔のような表情が怖い。

「…それは……」

「嘘つきにはお仕置きしないとね」

俊の眼光が鋭く光り、彼が私の顎をつかんで唇を重ねる。
< 97 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop