海までの道 ~あなたと私の距離~
いつもの道を走り海へむかう車。
見慣れた周りの景色は、少しずつ秋へと準備を始めているようでなんだかさみしく見える。
高速を降りようとした時、フロントガラスに小さな水滴が落ちた。
『雨?』
そういえばさっきから空が暗くなってきていた。
ラジオからは何度も今日の空模様を放送していたのに、私達には全然聞こえていなかっ
た。
私達二人の間も、この空と同じように曇っていた。