first love
翔は背中のファスナーを開けて、ドレスを脱がせた。


それからあたしを自分の方へ向かせてもう一度キスをした。




いつもと変わらない行為。

誰とだって寝れるあたし。

きっと翔だって同じ。




何も感じない。
何も思わない。




「あんたさ、なんかむかつくよ」




終わった後、あたしはベッドに寝ながらタバコをくわえると翔が火をつけてくれた。


「なにが?」

「あんたの女を見下してるみたいな態度」

「別に見下してねーけど」

「あんたの誕生日のときも好きでもない女といたくないって言ってたし、
今だってどーせNo. 1キャバ嬢であろうが俺だったら余裕とか思ってるんでしょ?」


あたしがそう言うと翔は笑った。

「なんだよ、それ(笑)」

「聞いたよ、あんたの噂。
No. 1キャバ嬢ばっか狙ってるらしいじゃん。

言っておくけど、あたしは他の女とは違うよ。
あんたのことなんて好きにならない」

「そーゆうとこが好きなんだよ」


「え?」


「どいつもこいつも金さえ払えば俺が落ちると思ってる。
めんどくせーんだよ、仕事でやってることなのにいちいち本気にされて。
勝手にハマって勝手に仕事辞めたくせに俺のせいだとか言われてるじゃん(笑) 」


翔の笑い方って、
まるで女を嘲笑うかのよう。


「お前は俺のこと好きにならないから、めんどくさくなくて好きだよ。
だってお前は仕事にしか興味ないじゃん」


とことんムカつく。





「あんたなんかを好きになる女が理解できない!
むしろあんたがあたしにハマらなきゃいーけど!」

「落とせない男はいない神崎美華、でしょ?
よく聞くよ、お前の噂」


翔はタバコに火をつけてバカにしたように笑った。


「だったら、俺のことも落としてみてよ」









…ムカつく!!!!!!!!!!!






やっぱりこいつ、ムカつく!!!

出会った時からそうだったけど、相当うざい!!




一瞬でもドキッとした自分が恥ずかしい。

完全にあたしをなめてる。
どうせ、他の女と同じだと思ってる。


あたしは神崎美華なのに。





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