ファイブコンプレックス
乗り慣れた車の中には、父が作った音楽が流れている。趣味でやっている割には、いい曲だと、美菜は思った。
そういえば昔父は、よく自分の作った曲をくれた。歌詞はどうであれ、出来すぎていない、かといってありふれていない父の曲は、個人的にとても好きだった。

いつか最高な曲、作ってやるな。

そう言われて何年過ぎたんだろう。


景色が飛んでいく。
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