不良な君は私を守る

唇を離して美優は
〈龍…大好き…愛…してる…〉

「俺も…。す…」

俺がそう言おうとしたら
美優の身体はすっとひかりの粒となって空へ舞って行く
どんなにひかりをつかんで包んでも
指の間からするっと抜けて行く

最後に、ごめんねって聞こえた気がして
自然と涙が流れ俺は泣き崩れた
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