ハロー、マイファーストレディ!
「俺の政治家としての人生を左右するのは、実力じゃなくて世間の好感度だ。」
「あら、自己分析はばっちりなのね。」
「周りも隙あらば俺の人気を利用しようとしてくるからな。選挙の応援演説の依頼も今じゃ党の中では一番人気だ。党本部は、俺を要職に就ければ党のイメージアップになると目論んでる。」
「本当に、節操がないわね。」
「ああ、俺も最初はそう思ったよ。だけど、同時にこれは利用しない手はないとも思った。俺は、この人気を最大の武器に、頂点まで昇り詰めるつもりだ。」
「そんなに簡単に行くかしら。」
「ああ、簡単じゃない。そのために努力もしてきたし、皆が求める清廉潔白な若手政治家を演じてきた。高柳征太郎という名に、ほんの少しも傷が付かないよう、細心の注意を払ってね。」
「国民を騙すのも、いろいろと大変なのね。」
「騙すんじゃない。ちょっと夢を見させるだけだ。仮面を被っていたとしても、仕事はきっちりとしているつもりだ。ただ、綺麗事だけではこの世界で生き残れない。」
俺の話に耳を傾けながらも、彼女はどこか他人事のような顔をしている。
真依子にしてみれば、俺の事情などどうでもいい話なのかもしれない。
しかし、このまま他人事で終わらせるつもりはない。
「中でももっとも注意すべきは、スキャンダルだ。金銭問題はもちろんだが、女性問題も大きなイメージダウンに繋がる。日頃から女性とは二人きりで会わないようにしているし、誤解されないように会話にもかなり神経を使ってる。」
「あら、残念ね。あなたなら、選り取り見取り、遊び放題でしょうに。」
「父親を見てるからね。同じ轍は踏まないさ。」
俺の父親は、三度の結婚、離婚、数え切れないくらいの浮気を繰り返し、とにかく話題に事欠かなかった政治家だ。
最後は、妻(俺からすれば一応義理の母だ)と20も歳離れた愛人との三角関係のもつれで、総裁選出馬を目前に政界引退を余儀なくされた。
これほどの反面教師はいないだろう。
「あら、自己分析はばっちりなのね。」
「周りも隙あらば俺の人気を利用しようとしてくるからな。選挙の応援演説の依頼も今じゃ党の中では一番人気だ。党本部は、俺を要職に就ければ党のイメージアップになると目論んでる。」
「本当に、節操がないわね。」
「ああ、俺も最初はそう思ったよ。だけど、同時にこれは利用しない手はないとも思った。俺は、この人気を最大の武器に、頂点まで昇り詰めるつもりだ。」
「そんなに簡単に行くかしら。」
「ああ、簡単じゃない。そのために努力もしてきたし、皆が求める清廉潔白な若手政治家を演じてきた。高柳征太郎という名に、ほんの少しも傷が付かないよう、細心の注意を払ってね。」
「国民を騙すのも、いろいろと大変なのね。」
「騙すんじゃない。ちょっと夢を見させるだけだ。仮面を被っていたとしても、仕事はきっちりとしているつもりだ。ただ、綺麗事だけではこの世界で生き残れない。」
俺の話に耳を傾けながらも、彼女はどこか他人事のような顔をしている。
真依子にしてみれば、俺の事情などどうでもいい話なのかもしれない。
しかし、このまま他人事で終わらせるつもりはない。
「中でももっとも注意すべきは、スキャンダルだ。金銭問題はもちろんだが、女性問題も大きなイメージダウンに繋がる。日頃から女性とは二人きりで会わないようにしているし、誤解されないように会話にもかなり神経を使ってる。」
「あら、残念ね。あなたなら、選り取り見取り、遊び放題でしょうに。」
「父親を見てるからね。同じ轍は踏まないさ。」
俺の父親は、三度の結婚、離婚、数え切れないくらいの浮気を繰り返し、とにかく話題に事欠かなかった政治家だ。
最後は、妻(俺からすれば一応義理の母だ)と20も歳離れた愛人との三角関係のもつれで、総裁選出馬を目前に政界引退を余儀なくされた。
これほどの反面教師はいないだろう。