恋愛優遇は穏便に
隙間を埋めるように、政宗さんを強く求める。

それに対応するように、政宗さんも強く抱きしめてくれた。

つながった瞬間、安心感とともに、これからくる甘く幸せな時に向けてますます気分が高揚してくる。

いつもより熱くとけている体に政宗さんが与えてくれてますます潤ってしまう。


「むつみさんは僕のものですからね……」


荒い息遣いの中で、政宗さんは耳元でささやきながらも動きはとめなかった。


「うれしい……」


すぐに叩きつけられるかのように幸せな時に私も政宗さんも到達してしまった。

息を整え、目を開けると、汗をふいてくれて、政宗さんは穏やかな笑みをくれた。


「少し激しかったですね」


「……ええ」


「我慢できると思っていたんですけどねえ」


「どういうことですか?」


「ちょっとした訓練です」


「訓練って」


「来週は研修で留守になります。むつみさんのことを我慢できるかどうかの訓練でした」


「……そんな」


「やっぱり我慢できなかった。むつみさんがいけないんですからね」


そういうと、火照った頬に軽くキスをしてくれた。


「むつみさんにはかなわないです」


まだ物足りなかったのか、また首筋から鎖骨へかけてキスを落としてくる。


「一緒に研修にいけたらよかったのに」


そういって政宗さんは悔しそうだった。


「その分、たっぷりとむつみさんを味わいます」


そういって、政宗さんは汗ばんできた私の体を抱き寄せた。
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