恋愛優遇は穏便に
政宗さんの腕の中で過ごせる休日はやっぱりうれしい。

裸で向き合うたびに、年齢も関係なく愛しあえることに喜びを感じた。

どちらかともなく抱きしめあい、果てるまで続けていた。

心地よい疲れとともに抱かれながら政宗さんと一緒に眠れて幸せだ。

気がつけば眠っていて、カーテンの隙間から光の筋が床にのびていた。


「起きましたか?」


「政宗さんはもう起きていたんですね?」


「むつみさんの寝顔をみてました」


あんなに見つめあっていたのに、急に恥ずかしくなって掛け布団で顔を隠した。

でもすぐに政宗さんの大きな手によって掛け布団ははがされ、にこっと笑いながら私の頭をポンポンと軽く叩いた。


「本当に呆れてしまいます」


「えっ。私のこと、ですか?」


「いいえ。僕のほうです」


「どうして?」


「あんなにたくさん愛しているのに、まだ欲しくなってしまう」


「私もですよ」


「不思議ですね。二人でこんなに求め合うなんて」


本当に政宗さんを好きになってよかった。

元カレの大和とくらべると、政宗さんは十分すぎるぐらい愛してくれる。

私も政宗さんにこたえる形で愛していきたいと思っている。

やっぱり政義さんの件はちゃんと解決しなくては。
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