恋愛優遇は穏便に
土曜日の朝、一人で自分の部屋にいるというのは久々だった。

天気もいいし、掃除をしたりたまった洗濯をしたりと気ままな休日を過ごしていた。

政宗さんと出会うまでは一人の生活に慣れていたはずなのに、政宗さんといない休日がこんなに寂しい気持ちになるとは思ってもいなかった。

一人でごはんをたべながらテレビをつけてぼんやり見ていた。

気がつけば、政宗さんのことを考えていた。

今頃、政宗さんはなにをしているんだろう。

政義さんから連絡がくるかと思っていたけれど、結局連絡がこないまま、仕事の時間になり、出勤した。


「こんばんは」


「むつみチャンこんばんは」


政義さんはわたしを見てにこやかな笑顔で迎えると、すぐに何かの資料を見ながら、パソコンと格闘していた。

席について、メールをチェックする。

休日なのであまりメールが入っていなかったので、期日の遅いものから片付けていた。

仕事中は政義さんは黙って仕事を続けている。

昨日言ったことは忘れてしまったかのように、無言な空間に、キータッチの音、プリンタの印刷する音が響き渡っていた。

時間になったので、途中だった資料づくりは明日に残しておいた。

勤務表を政義さんに渡し、確認のサインをもらうと、政義さんも自分の机の周りを片付けはじめた。
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