恋愛優遇は穏便に
来客者専用駐車場に車を止めると、政宗さんはシートベルトを手際よく外した。
「降りてください」
「ここって、お兄さんのマンションですよね」
「ええ。そうですけど」
「だからって話し合いするって言いましたよね」
「僕とむつみさんの二人だけの問題じゃないですよね。何か都合悪いですか?」
「そんなことは、ないですけど」
「では行きましょうか」
シートベルトを外し、しぶしぶ外へ出る。
なんども通っていたからエントランスもエレベーターホールも、エレベーターの中もなじみのある風景だった。
政義さんの住む階に到着すると、足がすくんだ。
それでも私の前を歩く政宗さんは歩くスピードを緩めなかった。
やっとの思いで政宗さんの後ろに立つと、私の顔を見ずに政義さんの玄関チャイムを押した。
すぐにガチャっとドアが開くと、政義さんは笑顔を私に向けていた。
「やあむつみチャン。やっぱり願い叶ったね」
「政義さん……」
「さあ、中へ入って。本当に嬉しいよ」
会社にいたときとは違って、弾むような声だ。
「クリスマスの食事会をしようと兄から提案されました」
政宗さんは静かにそう言って、玄関から中へと進んだ。
私も政宗さんの後ろを歩く。
「せっかくだから楽しもうと思ってね。準備したんだよ」
ダイニングに誘導した政義さんがやけにうれしそうだ。
テーブルの上にはたくさんのオードブルが並んでいる。
「本当は手作りしたかったんだけど、時間がなかったから出来合いのもので済ませちゃったけど」
「兄さん、ありがとう」
「だって、今日は特別な日なんだからね。いろいろと」
というと、政義さんはいやらしくクスクスと笑った。
「降りてください」
「ここって、お兄さんのマンションですよね」
「ええ。そうですけど」
「だからって話し合いするって言いましたよね」
「僕とむつみさんの二人だけの問題じゃないですよね。何か都合悪いですか?」
「そんなことは、ないですけど」
「では行きましょうか」
シートベルトを外し、しぶしぶ外へ出る。
なんども通っていたからエントランスもエレベーターホールも、エレベーターの中もなじみのある風景だった。
政義さんの住む階に到着すると、足がすくんだ。
それでも私の前を歩く政宗さんは歩くスピードを緩めなかった。
やっとの思いで政宗さんの後ろに立つと、私の顔を見ずに政義さんの玄関チャイムを押した。
すぐにガチャっとドアが開くと、政義さんは笑顔を私に向けていた。
「やあむつみチャン。やっぱり願い叶ったね」
「政義さん……」
「さあ、中へ入って。本当に嬉しいよ」
会社にいたときとは違って、弾むような声だ。
「クリスマスの食事会をしようと兄から提案されました」
政宗さんは静かにそう言って、玄関から中へと進んだ。
私も政宗さんの後ろを歩く。
「せっかくだから楽しもうと思ってね。準備したんだよ」
ダイニングに誘導した政義さんがやけにうれしそうだ。
テーブルの上にはたくさんのオードブルが並んでいる。
「本当は手作りしたかったんだけど、時間がなかったから出来合いのもので済ませちゃったけど」
「兄さん、ありがとう」
「だって、今日は特別な日なんだからね。いろいろと」
というと、政義さんはいやらしくクスクスと笑った。