恋愛優遇は穏便に
「まだ足りませんがこの辺にしましょうかね」


「……政宗さん、どういう、こと、ですか……」


互いに果てた後、政宗さんは私を抱きしめていた。

すでに両腕の紐は解かれて、ベッドサイドに置かれていたルームランプを灯されていた。


「実験ですよ」


「実験?」


「どこまで僕を好きでいてくれているか、の実験です」


「……そんな」


「かなり危険な実験でした。でも結果通りだ」


「私は政宗さんのこと、ずっと好きだったんですよ。なのに」


「兄の邪魔が入りましたね」


「もしかして……」


私の言葉に政宗さんの笑顔が、ルームランプの淡い光に照らされていた。


「気づくのが遅かったようですが、兄は協力者ですよ」


「協力者って、私を騙してたってことですか」


「ええ、そういうことになりますね」


「ひどい……」


ここまで政宗さんのことをずっと思ってきていたのに、こんな仕打ちをするだなんて。
< 238 / 258 >

この作品をシェア

pagetop