恋愛優遇は穏便に
「僕にはむつみさんに対して、いろいろと計画していることがあるんで」


「かぁー、政宗には言い返せない、ダメな兄だな」


そういうと、政義さんも政宗さんも互いに目をみて、笑っている。


「食事会のときのレストランでのキスは本気だったんだけど」


と小声で私に話しかけた。

あの時の情熱的なキスを思い出す。

胸が締め付けられる思いがするけれど、隣にいた政宗さんは私をじっと横目でみていたので、


「兄さん、愛し合ったのに、僕のむつみさんを口説かないでくれないかな」


と、私の気持ちを制した。


「そういって、昨日はいろんな声で鳴かせてたくせに。首筋、たっぷりキスマークつけてるよ」


「えっ。や、やだっ」


手で首元を隠している姿を政宗さんが、いたずらな笑みをこぼして見ていた。


「冗談。別の部屋にいたから聞こえてないし」


そういって、政義さんは私をみて吹き出していた。


「そういうところはチェックが早いね、兄さん。たくさんつけたのは、むつみさんは僕のものっていうのを兄さんに見せつけるためだけど」


「わかってるよ。ったく政宗は。ひどくなったらいつでもボクのところへおいでよ。政宗よりは優しくするから」


「兄さん、これ以上言ってむつみさんの気持ちをそそのかそうとするのはやめてくれないかな」


「あー、わかったよ。あーあ、もうちょっとだったのになあ」


残念そうに嘆く政義さんに、政宗さんは、だからむつみさんはあげないっていってるよね、と諭していた。
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