恋愛優遇は穏便に
「むつみさん。むつみさんってば」


「あっ、政宗さん」


「どうかしたんですか? さっきからずっとボーっとして。つまらないですか?」


「そ、そんなことはないです」


すでに政宗さんは裸になっていて、覆いかぶさっていた体を私の隣に横たえていた。


「さっきから集中してませんね。僕のやり方、よくないですか?」


「い、いいえ、そんな。とっても気持ちいいです……」


政宗さんは不満そうに、むすっとしながら私の体を指で何度もなぞっている。


「僕はこういう言い方しかできないんですが、むつみさんは敬語じゃなくていいんですよ」


「ですけど……」


また敏感な部分を指で探して体がびくつくのを見て満足したのか、いつも見せる笑顔とは違う、雄の顔を含ませた笑いをみせた。


「無理に話すとぎこちないですよね。ゆっくりでいいんで敬語じゃなくてもいいですからね」


「は、はい」


吐く息も、返事をする声も指に合わせて震えてしまう。


「ようやくむつみさんらしくなりましたね。見せてくださいよ、僕に。その顔を」


言われた瞬間、びくんと体が弓なりになり、政宗さんの指がまだ大切な部分にあるのも忘れ、快楽におちた。
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