月星鬼
予定の1時間をもう越していて…
「全然終わりそうじゃない。」
まだ半分。
この調子じゃ家に帰るのが逆に憂鬱になってくる。
そして1人という…
無駄に広いし本が多いのよ!
愚痴を心の中で呟きながら作業を進めていた。
埃っぽさは無くなった。
ただ今は春。
少し肌寒くなってきて日が暮れそうだった。
「っくしょん」
くしゃみしながら腕をさすっていた。
音楽掛けてでもやり遂げようとした。
「フゥ…」
後は棚に入れるだけ。
完全下校時刻が迫ってる。
部活動生もだんだん減っていく。
「何これ…寂しくない?!」
周囲から見るとイタイ子だけど…こうせずにいられない。
30分後私は背中をさすりながら溜め息をついた。
制服が埃臭い…最悪。
しかも、いつもより大変じゃない?
もー…駄々れる髪を払い職員室に寄って帰った。