月星鬼



学校には2人とも風邪ということにした。








何故か簡単に通してくれてクラスの子たちも納得していた。








「本当昔から不思議な動物なんだね。」







「月星鬼様を継ぐ人が現れるといいな。」






屋上で寝そべってる沙季の傍に座って話していた。






「もう居るのかもな…能力解放しないだけで。」







「そうなのかな。」







ふんわりする風は生暖かく睡魔を誘うようだった。









月星鬼様は昔、鬼一族でも歴代最強と言われたお方。

月と星の力を借り、人を守り、悪を情なく処罰する。

冷酷かつ優しい鬼様。





「げっ…せい…き…」







私は何かの異臭と共に意識を失った。





遠くから「沙羽!」って沙季が呼ぶ声が聞こえてた。












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「んっ…」









私が目を覚ましたのは暗い教室。









「お目覚めだね。」




「____誰?」










逆光で黒い影が私の前に立っている。








「夕夜と日夜はどこだ?」








「貴方は何者?」







「答えろ。」





「先に自分の正体ぐらい明かして。」








「俺は中仙 里道(ナカセン サトミチ)2人の世話役とでも言っておこう。」








「そう。神一族は馬鹿なの?それとも私たちを馬鹿にしてるの?」






…沙季は無事?この教室を見る限り中仙と私だけ。






「もう1人は別の教室さ。まぁ脱走してても可笑しくはないけど。」





その時…




ガンッ____ガンッ____






鈍い音が教室に響く。






「お、案外早いな。」






ニコッっと笑い中仙は私を掴み立たせる。






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