月星鬼



「ただいま」





「おかえりなさい。山ちゃんは元気にしてた?」





玄関を開けるとエプロンを外しながら走ってきたお母さん。




山ちゃんは蓬のお母さん。






「元気にしてたよ。」






「和菓子美味しかった。」





お母さんは嬉しそうに顔を緩めるとまた質問を始めた。







お母さんは普段外の世界に出ない。





だから滅多に人に会うことがない。









家の中で新しい魔力を生み出していたり管理を色々としている。







私たちは部屋に戻ると袴を脱ぎルームウェアに着替え居間に行った。








「階段をもう少し静かに降りなさいね。」







料理を運び終えたお母さんは言った。






居間で座布団を枕にして寝ているお父さんを起こさないまま食べようとした。










「報告だ…__」






突然目を開けてムクリと起き上がった。







お父さんは時々こんなことをするから心臓に悪い。






「「はい、」」





ビックリしながらもお父さんのそばに行き正座する。










< 36 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop