月星鬼
2日後変わらず登校し3人と軽く会話をして帰った。
キキとミールが変わらず擦り寄ってきて部屋で着替える。
夕暮れ時でオレンジから藍色へとグラデーションが綺麗。
チョッカーを外し黒髪を左肩に流す。
目が変色するとベルトをして廊下で待って居てくれた沙季の元へ行く。
カァ-カァ-カァ-カァ-
遠くからボランが鳴く声が聞こえる。
「行くか。」
「うん。」
黒い暗い闇へと溶け込んだ。
キャ-----ッ______
裏路地を巡回していると悲鳴。
その方へ走ると…
「にっちー何してるの。」
彼もまた目が変色していて女性2人を襲っていた。
質問しても黙る彼にもう一度訪ねた。
「何してるの?」
「………」
俯き唇を噛みしてめている。
シュンッ
私たちの背後にもう1人来た。
けど、それは既に誰か何て分かってる。
「ゆっちーも…」
「ゴメンね…何て今は言ってられないんだよ。」
優しい口調で話し掛ける夕夜は流石神一族だと思った。
「キレイナヒトミダネ。」
その彼の言葉に私たちは身構えた。
拘束してた時も昼間よりも違うコレが神一族の…
「ボクハネ…コンナコトイヤダヨ…」
消え入りそうな声と表情は黒ではないだろう。
「ケドネ…イマバレタラセイコウシナインダ…」
ドンドン伸びていく爪は簡単に肉を引きちぎりそうだった。
「「タスケテ……___」」
双子の神が呟いた言葉は双子の鬼に聞こえなかった。