恋のお相手は小さな男の子
それでも私の暴走は止まらなくて、頬をぷうっ膨らませて、
「今日佑真君と会う約束してたのは、私だよ!」
と女の子に言う始末だ。
こんな大人気無さ爆発の私に、女の子は呆然とぽかんと口を開けるだけ。
寧ろその反応のせいか、純粋そうな女の子の目が突き刺さる。
何か、……何か、……私が悪役みたいなんですけど!
そう思って佑真君と女の子へと交互に何度も顔を向けていると、佑真君からの一際冷たい視線が突き刺さる。
「葉月。何を勘違いしたんだか分かんねぇけど、今のお前、相当馬鹿丸出しだぞ」
「で、……ですよね」
自分でも今気付いた所ですよ、はい。
苦笑いを漏らしている私を無視して佑真君は少しだけ膝を曲げ、呆然としたままの女の子と目の高さを同じにすると、ふわっと微笑む。
凄く優しい顔。
本当は私だけにその顔を見せて欲しいけど、今のこの状態ではそんな我が儘を言える訳がない。
女の子を驚かしたのは、明らかに私なんだから。