ハニー*トラブル~君の彼氏はつらいよ~
シーンとしていた室内に、誰かの足音が響いた。
ゆっくりと顔をあげれば、すぐ目の前に番長さんが移動してきたいた。
「悪かったな」
「えっ」
突然の謝罪に、動揺する。
え、な、なんだ?
謝られているはずなのに、なぜか怖い。
「俺は財布の件については本当に知らねぇが、どうやら一部のやつらがやったみたいだしな。謝っておく」
一部の、やつら?
きょろきょろ室内を見ると、ばつの悪そうな顔で俺を見るやつが数人。
俺のクラスの奴ら…と、あ、あれは、登校時に俺を追いかけてくる人たち!!
「城ヶ崎さんに迷惑がかかることはしないって決まりのはずなんだが」
「そ、そうなんですね……」
「あとであいつらと謝罪に行く。本当に悪かった」
「あ、はい」
なんだこの人、めちゃめちゃいい人だった!!
すげぇ怖いのに!
「……そういや、気になってたんだが、お前、城ヶ崎さんのこと“美咲ちゃん”って呼んでんのか?」
ん? ありゃ? なんだこの空気?
若干黒いオーラ出てるの、俺の気のせいでしょうか? そうだと嬉しいんですけどね!
「……黙秘権って、使えたりします?」
「あぁ、使ってもいいぞ。力ずくで聞き出すから意味ねぇけどな」
うん、それ意味ない。黙秘できてないし。
とりあえず、
「あっ、待てこの野郎! 逃げてんじゃねぇ!」
いやいやいや、逃げます! 全力疾走です
ちょっとだけ、と、振り返ると、JMSのみなさんが一斉に追いかけてきていた
まじか!