残業しないで帰りなさい!

二人で微笑んでいたら、さっきの女性が早足でピザを二枚運んできた。
テーブルに置かれたピザはまだグツグツと熱そうで、とってもいい匂い。

ピザの大きさは小さめで、生地はパリッと薄い。これならペロリと食べちゃいそう。

「今日はマルゲリータとビスマルクね。マルゲリータはトマトソース、バジル、チーズのピザ、ビスマルクは半熟卵、ベーコン、アスパラガス、チーズのピザ。どっちも翔太さんのお気に入りよね?」

「あはは、そうですねえ」

お、翔太さんなんて言われてる。
課長……、いやいや翔太くんのお友達ってどんな人なんだろう。

「じゃあ、ごゆっくりどうぞ」

にこやかにそう言って、女性はまた忙しそうに去って行った。

「切ってあげる」

課……翔太くんはピザカッターを手に取って、ザザッと手際よくピザを切ると、切った二種類のピザを皿に取り分けてくれた。
半熟卵の黄身がほどけて美味しそう。

「じゃあ、食べよっ」

「はい。いただきます」

翔太くんは予想通り、ビズマルクから食べ始めた。オムライス好きだし、卵が大好きなんだろうなあ。

私も一口食べてみた。
まずは私もビスマルクから。薄い生地で挟むように食べる。卵がトロトロで、熱々のチーズが伸びてすごく美味しい。
マルゲリータはトマトソースの酸味が効いてて、まろやかなチーズとすごく合ってる。

どっちも美味しくて思わずにやけちゃうなあ。
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