残業しないで帰りなさい!

ずっと横浜に住んでいると、こういう観光みたいなことってしないから、ちょっと新鮮。
ふふっと笑ったら、翔太くんは首を傾げた。

「どうしたの?」

「横浜観光って感じで、楽しみです……あっ」

「2回目ね」

「しまった……」

あれ?そういえば、今気が付いたけど……。

「翔太くんズルくない?私ばっかり罰ゲームなんて!翔太くんは何もないのに!」

翔太くんはばつが悪そうに笑った。

「あらら、気が付いちゃった?じゃあ、香奈ちゃん。俺にやめてほしいこと、何かある?」

「えっ?」

翔太くんにやめてほしいこと?

……?
首を傾げる。

困ったなあ……。
全然思い付かない。

「特に、ありません……」

「3回目」

「あっ!もうーっ!」

これじゃあ、キリがないよう。

「じゃあ、こうしよっか?俺も一緒に罰ゲームをすんの」

「ええっ!?」

そんな……、ますますプレッシャーです。
だいたい罰ゲームは何なんですか?早く決めてください!

「あの、罰ゲームって……」

「まだ考え中」

「えー?」

それもズルいなあ。

でも、自分も罰ゲームをするなら、そんなに変な罰にはしないかな?

こうなったら全てを受け入れますよ!なんでも来いっ!
それにもう、絶対に敬語は喋らないもん!

気合いを入れて乗ったシーバスは、さっき出発したシーバスより少し空いていた。
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