残業しないで帰りなさい!

結局、落ち込んだ状態からもやもやと脱却できず、翌日出勤してからもなんとなく沈んだままだった。

「もおー、まだ落ち込んでんの?そんなに気にすんなようっ!これでもお食べ!」

白石さんは私の机にチョコを置いてくれた。

「昨日は私がやりすぎちゃったからさ、ホントごめんね」

「いえ、白石さんがいてくれなかったら、もっと大変だったと思います。私、何も言えなかったから」

白石さんは確かにちょっと言いすぎだったかもしれないけど、それでも白石さんが私の味方をしてくれなかったら、きっともっと酷いことになっていたと思う。

「そお?ならいいけど。青山さんも言いたいことはもっとガンガン言わないとダメだよ!」

「はあ……」

「背はおっきいのに、気は小さいんだから!」

「そうですよね……」

それ、よく言われる。
でかいのに気は小さいって。

まあ、その通りなんだけど。

ため息をつきながら、白石さんと一緒にチョコを頬張った。

「いただきます……」

はあー、甘ーい、おいしー。

甘いものって不思議と元気が出るんだよなあ。

ちょっとほっこりした私を見て白石さんはニイッと笑顔を見せると自分の席に戻って行った。
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