この空の下でめぐり会う奇跡
「泊まればいいのに」まどかはそう言ったが
さすがにそれはまずいだろ・・・。
まどかのアパートを後にして自分のアパートへ帰ると
そこには美空が玄関のドアに寄りかかり座って顔を伏せてた。
「おい!美空!」
「あ…一樹…お帰り」
「お帰りじゃねーよ!何してんだよ!」
「帰ろうと思ったんだけどね
もう帰ってくるかな?と思って
待ってた」
「オレが帰ってこなかったら
朝まで居る気だったのか!」
「怒んないでよ~
どうしてかな…?」
「何?
ってか怒るだろ!普通」
「怒んなくてもいいじゃん!
どうしてあたしたち喧嘩になるのかな?」
「お前が悪いからじゃないの?」
「あたしが?悪い?
どうして?」
そこまで言わせる気?
オレは黙って玄関の鍵を開けた。
すると美空は
「来なければよかった」
と捨て台詞を残し 帰っていったのだ。