○○するお話【中編つめあわせ】
「だから言っただろぉ! 恭太なんかと暮らすのは反対だって!
ほら見ろ、お兄ちゃんの言う通りだった!」
相変わらずうるさいなぁ、と苦笑いを浮かべながら、抱えた膝に顔を埋める。
久しぶりの実家は、何も変わっていなくてそれにホっと胸を撫で下ろした。
一人で暮らしてみたいって出た家だけど、帰る場所があるのは嬉しかった。
一人暮らししてみたいだなんて、ただのない物ねだりのわがままだったのかなって、ぼんやり思う。
昨日の、ピーマンの肉詰めは……おいしくできてたのかな。
食べたハズなのに思い出せない。
リビングのソファの上で膝を抱えていると、キッチンで洗い物をしながらお母さんが「でも、急にどうしたの」と聞く。
ちょっとだけ答えに迷いながらも「いくら幼なじみでも、近すぎるとうまくいかないから」って、もっともらしい事を言ったら、隣に座るお兄ちゃんから大げさなくらいの同意を得た。
「そうだな! 凛の言う通りだ。近すぎてもうまくいくのなんて、家族くらいだもんな!」
「あと、来週からお父さんの出張についていくから、その準備もあるし」
「そうだな! 準備はこの家でしかできないもんな! 出張、ここから行って、ここに帰ってくるんだもんなー。
まったく、凛のブラコンにもまいったなぁ」