二度目の恋の、始め方
「ヒドいですよ!あの子、泣いてたじゃないですかっ」
「え?凛にいったわけじゃないのに、何で凛が怒るの?」
押し付けたバナナオレのパックを受け取って葉山クンは不思議そうに、怒った私を見つめている。今日改めて分かったのはやっぱり彼は噂通りの人だということ。
そして一番問題なのは、同じクラスの眼鏡女子と気まずくなってしまったこと。
もう、一体、どうしてくれるの。
「凛、聞いてる?具合でも悪い?」
「……悪いにきまってます。あなたと居ると、物凄く気分がすぐれません」
「じゃあ保健室行く?」
「大丈夫だけど、そうじゃなくて!私が怒ってるのは……」
「俺はただ身の程を教えただけだよ」
「っ、本当、最低です」
背の低い私より、随分高い位置にあるやたら綺麗な顔の葉山クンの顔を睨み付ける。もうこれ以上関わると面倒なので、鼻息荒くその場を立ち去ろうとする私の腕をまた掴んで。
「ちょ、な、なんなんですか!」
「……さっきから、誰に口聞いてんの」
そのまま乱暴に壁へ押し付けられた私は、さっきとは別人の葉山クンの冷たい表情に、ゾクッと背筋に冷たいモノが伝う。