恥ずかしい二人
そして「はぁ~」と深くため息をつき、ソファーの前の空間に腰を下ろしてあぐらをかく。


……ヤッベ。


もしかしなくても、怒らせてしまったかしら?


これでもかとばかりに、完膚なきまでにムードをぶち壊しにしちゃったから。


「え~っと……」


私はソロソロと上体を起こしつつ、彼の背中に語りかけた。


「何か、ごめんね?」


「……」


「いや、だって、こういう場合って、どうトーク展開したら良いか分かんなくない?」


「……」


木ノ内君はひたすら無言だった。


しかも丸めた背中を向けられているので、拒絶感が半端ない事になっている。


ちょ、これって私だけが悪者なワケ!?


仕方ないじゃん、不測の事態だったんだからっ。


木ノ内君だって、実はてんやわんやのテンパりまくりで相応しい返しなんか思い浮かばないくせに。


私にはすべてお見通しなんだからね!


なんて、内心では威勢良くキレてみたものの、とても目の前の彼にそんな抗議をする勇気もなく。


彼には気づかれないように、私もこっそりとため息をついた。


彼は新卒で入った会社で知り合った同期であり同士。
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